スーツをリフォーム、お直し、調整してみる

ダブルの打ち合いのジャケットをシングルにリフォームしたいとか、釦位置を調整したいなど、ご着用後の仕上がり品についても、その時の流行や意匠的デザインのために、デザイン、シルエットをリフォームしたいというお問い合わせをたまにいただくことがあります。。仕上がり後の完成品を調整させていただく場合には、ご注文時と比べその調整の範囲も限られてしまい、ジャケットダブル→シングルや、釦位置調整は、それぞれ生地に釦穴が開いてしまっているので、仕立て屋がご提案させていただくような調整は基本的には難しいのですが、それでもオーダースーツには、はるかに着心地良く、かっこ良くご着用いただくことができる微調整の方法が豊富です。
例えば一番簡単なところでは、パンツのウエスト調整、人の体重変化に一番左右されやすいスーツの部位のために、お直しの頻度も多いです。このパンツウエストは、後身中央の縫込みを出すだけでも5~6cm伸ばせますし、詰めるのも同量ぐらいなら全体のバランスも崩しません。ジャケット背ベントの付け替えというのも意外とポピュラーで、「サイドベンツを閉じてノーベントに」「センターベントを閉じてサイドベンツにしたい」ほか、
「アウトポケットの上に後付けのフタをつけたい」「アウトポケットを取って、普通のフタ付きポケットに」「チェンジポケットを付けたい」など。
ずいぶん前には、それこそスーツが一張羅といわれた貴重品のころ、消耗した表の生地を裏返し、リバーシブルのようにスーツを仕立て直して着ることもあったそうです。作業内容としてはスーツを新調するよりも手のかかる大変な作業だと思いますが、それだけスーツの生地は高価なものだったんですね。。今では、仕立て代込みのスーツ価格が当たり前ですが、昔には生地代と仕立て代は別価格で表示されていました^^

オーダースーツ Pitty Savile Row
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