ロングターン、ダブル4釦1掛スーツと大沢誉志幸

最近ちょっと気になるダブルのスーツ。タイトめなシルエットに釦位置を上げたい傾向のあったここ数年には、見ることの少なかった一番下の1個だけ釦を止めるダブル1掛けのスーツ。下1個だけで止める形なため、当然Vゾーンという胸開きが広くなりゆったりめに着るシルエットが多くなります。。
このフロント釦数が下1個止めのダブルスーツの形には、ダブル6釦1掛ダブル4釦1掛があって、6釦のほうは「ボタンワンダブル」4釦のほうは「ロングターン」という、それぞれ粋な名前があるのは、やはり着こなしが若干ルーズで、色気のあるジャケットシルエットだからなのかも知れません。。ダブル4釦1掛のフロントシルエットを、別名「ロングターン」というのは、比較的知られていて、恰幅よくゆったり着たいダブルスーツなためか、ご年配の方の支持層が多いようです。名前の由来は、きっと下1個掛けのために長くなった衿の返り線が、スキーやスノーボードで大きく弧を描くロングターンの滑走のようだから・・だと思います。。このロングターンの長めの返り線と、巾広な衿型が相性が良く、15年ほど前のイタリア製ルチアーノ・バルベラにそのシルエットを見つけて、気に入ってしまいました。。現在販売中の雑誌などだと、ついつい流行を追ってしまいがちですが、少し時代を遡ったところに、逆に斬新で目うろこなファッション・スタイルを見つけることがよくあります。。
サンプルの画像は、大沢誉志幸が「そして僕は途方に暮れる」を「夜のヒットスタジオ」で歌っているところのスナップ写真。こちらは、ダブルの2釦1掛で、衿がショールカラー(へちま衿)という芸能人ならではの変則パターン。ダブルにへちま衿は、フォーマルスーツではありがちですが、素材が生成りなカジュアルで作ると目をひきます。。
この曲はカップヌードルのCMソングだったのですが、昔はかっこいいCMやってたんですよね・・、今では生活必需品となってしまい、コマーシャルの必要もなくなってしまったんでしょうか。。

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