ベストの背部分の生地を取り替えてみる

既にご着用後、仕立て上がってしまったスーツについて体型変化などがあった場合、ジャケットはもともとヌード寸法に対してゆとり量・ゆるみが適度にありますが、ベストは比較的タイトにフィットした寸法になっているため、太ってしまった場合などその影響がストレートに出やすいアイテムです。。ベストの胴回りを伸ばす調整は、既製スーツはどの部位の縫い込みも必要分しかとらないことが多いので、半身で5ミリ程度、オーダースーツでも半身で1.5cm~2cm程度が限度になります。この範囲内の寸法調整でまた着心地良くご着用いただくことができるのなら問題ないのですが、それ以上に胴回りが大きくなってしまった場合には、ベストの背部分そのものを大きく作り替えてしまうことがおススメです。。
背部分は全体が胴裏と同じポリエステルやキュプラ裏地で作られているため、実際に付けられているベスト背表とまったく同じものを探すことは難しいかも知れませんが、全体を作り替えることになるので、生地が違ってしまうなどの心配もありません。。「背だけ大きくしたら前後のバランスが・・」も、前身の縫込みを伸ばす調整を合わせてするので、見た目にはほとんどわからないと思いますよ。。
どうせ取り替えるなら・・、「いままでの色柄と異なったものを付けてしまう」という選択肢もあり、サイズ変更以外にディテール変化も楽しめてしまいそうです^^
ベストの背表を前身と同じ生地で仕立てている場合には、脇に縫込みの残されているだけしか伸ばすことができませんが、若干バランスは崩れますが、「前釦位置を少し前に送る」背表をサベリ(ジャケット胴裏と同じ裏地)に変更するなど方法がないこともありません。。

オーダースーツ Pitty Savile Row
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