タイトなダブルジャケットをショート丈で楽しむ
ダブルのジャケットを採寸する場合、一般的なオーダースーツの採寸の仕方では、「シングルジャケットのジャケット丈から+2cm程度長く」、ということになります。もともとダブルブレステッドのスーツは深い打ち合い、直角で面積の広いフロントカット、目立つピーク衿(剣衿)などから、腹回りを隠し、恰幅の良い太目のおじさんに似合うスーツという位置付け感が印象としては強いです。
このゆったり着ることの多いダブルスーツがタイトめなシルエットを見せ始めたのはここ数年。やはりシングルジャケットがタイトになれば、次はダブル・・^^そして着丈も短くなると、仕立て屋的には、急場のピンチヒッターに借り物のダブルジャケットを着ているホテルの支配人程度にしか見えなかった人も、なぜか急におしゃれなファッション上級者に見えてしまうのは不思議です^^6釦2掛の上の釦だけを止め、下の釦を外すのはダブルジャケットのおしゃれ上手な着こなし方ですが、胴回りにゆとりがないタイトな場合には、必須なのかも知れませんね。。
このタイトなダブルジャケットが初めに着られたのは、メンズファッションの基礎が作られた1810~20年の英国。オールインラインという縦に垂直・同巾に並んだ釦配列の6釦3掛のジャケットのシェイプドラインで、高いウエストラインのもの。リージェンシー・ダブルブレステッドと名前が付けられたこの時代のダブルスーツは、1969年頃アメリカで流行し、日本でもシェイプドルックとして流行しました。
ダブルジャケットもフロントの釦数によって、4釦1掛、6釦2掛、2釦1掛など種類があり、また通常のダブルジャケットよりも打ち合いの浅いレスオーバーラップDB、1920~30年代のボールドルックの形として着られたボタンワンダブル(6釦1掛)。
オーダースーツ Pitty Savile Row
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