夏用フォーマルスーツの素材とシルエット傾向

フォーマルスーツも年々カジュアル化がすすみ、オーダースーツ店店長の経験からすると10年ほど前までは、いつものスーツはシングルばかりでもフォーマルスーツだけはダブルで6釦2掛。おそらくその頃の感じでは、ダブルスーツにサイドベンツという組合せでさえ、おじいさん風にいうならキザに見えるというところがありました。
このダブルスーツで、6釦2掛のシルエットというものは、ダブルスーツの中でもシャツ・ネクタイの見えるVゾーンが狭くなるカチッとしたフォーマル向きなシルエットのもの。そのため、ご来店時デザインをご夫婦で決められるときなどに、「夏は前開きが楽なように6釦1掛4釦1掛で・・」と主張するご主人に対して、「それはちょっとキザではないかしら・・。」と奥様の横ヤリが入る風景など多少の火花が散ることも。。
以後、フォーマルスーツのダブルも夏は軽くシングルスーツで・・という傾向が一部に浸透し始めると、より涼しく過ごせるよう黒のリネンスーツでとか、夏用フォーマル専用にするので、ナポリクラシコ仕立てでより軽く涼しく、ジャケットシルエットクラシコスーツブリティッシュでも裏仕立てを半裏仕立てメッシュ裏地広見返しなどオーダースーツならではのカスタマイズをお楽しみいただいている方も多いです。。
特にリネンで仕立てるフォーマルスーツなどは、リネンが清潔感があり、生地表にも派手すぎる光沢感がなく、古来神聖な服地として扱われてきた経緯なども考えると、最適素材といえると思います。。

オーダースーツ Pitty Savile Row
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