英国服地とイタリア服地の違いを比べてみる
英国、イタリアともスーツについての歴史が深く、メンズスーツにおいてもファッション大国。多くの有名服地商、服地メーカーがあるなかで、一言に英国服地とイタリア服地の特徴を表わすのは難しいことだと思いますが、やはり服地についてもそれぞれの国がたどってきた歴史や、民族性、社会情勢などによって生地にもお国柄というのがあると思います。。
英国服地こそ高級服地の代名詞、イタリア服地はぺらぺらした安物・・とお考えのご年配の方もいらっしゃると思うのですが、現在日本の舶来生地輸入量のうち、イタリア服地の占める割合は英国服地の3倍。それも、スーツに用いられる生地のSuper表示に代表される細番手志向から。店長がオーダースーツに携わるようになった20年ぐらい前にも、「オーダースーツの服地は重い・・」といわれるのも、しっかりとした目付けの英国服地で仕立てられることが多かったからだと思います。。
軽く着心地が良く、光沢があるというイタリア服地の特徴は、市場の傾向を柔軟に取り入れた産業構造からというところが大きく、スーツ地に用いられる梳毛糸の紡績方法に「英式」といわれる糸に「ふくらみ」を与えることができる代わりに生産効率の上がらないという方法を多く採用している英国服地は、細番手の糸を作るのがあまり得意でないため、ここに英国服地とイタリア服地の特徴の差が出ています。
オーダースーツ Pitty Savile Row
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